◎平成16年9月

永平寺を開かれた道元禅師様は、「仏さまに寄り添い、こころ安らかに生きるということは、自分自身を見つめるということだ。自分自身を見つめるためには、自分の思い計らいを忘れることが大切だ」と申されております。
 左の句の「赤とんぼ」という部分を「安らぎ」と読み換えたとしたらどうでしょうか?
 普段の生活の中で欲得を追い求めて「あっちがイイ、これじゃ嫌だ」と、思い計らいに振り回され、我が身を見失っていては、安らぎはトンボのように手から離れていきます。
 気持ちが欲得に傾いたとき、心に波風が立っとき、少しの時間でも姿勢を正して静かに座ってみる。そして自分自身を見つめる。そうすることで、《赤とんぼ》という名の《心の安らぎ》は、皆様の胸の内に飛んでくるのではないでしょうか?
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