◎平成18年7月
お経では「自らが渡る前に、他を先に渡す」これが仏さまの生き方だと教えます。「自未得度、先度他」(じみとくど、せんどた)という教えです。
「自分の思うようにならないから」/「私だけよければ良い」。昨今の事件、世の中の乱れは、自分の都合ばかりを優先するこんな考え方が大元にあるのではないでしょうか?
自分さえよければの陰には、必ず泣いている誰かがいます。その誰かに思いをめぐらす。とても大切なことだと思います。
「自未得度先度他」の教え通りに100%実行することは難しくとも、少しでもその教えに寄り添っていこうとする。一人ひとりの心掛けが乱れた世の中を改善する出発点になるのではないでしょうか?
来たる8月のお盆、ご先祖様の前で心静かに手を合わせ、我が身を省みる時間を作っていただきたいと思います。
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