◎平成21年1月


 現在公開中の映画『ZEN〜禅』、皆さまはご覧になりましたでしょうか?先般、鑑賞して参りましたが、現代にも通ずる混迷の鎌倉時代に曹洞宗を伝え、永平寺を建立し教えを広められた道元禅師の思いや生涯が綴られた映画でした。
 流れるテーマは、「喜びも悲しみも〜あるがまま」。あるがままの真実の姿を見るためには只管打坐(しかんたざ=ただひたすら坐禅をすること)こそが、心の安らぎへつながるというものでした。
 物事を「ありのままに見る」ということは、簡単なようでいてとても難しいことです。ありのままに見ているつもりでも、〈○○は良い/××はダメ〉などと、私たちの感情や経験による価値判断が加わってしまっています。その価値判断に振り回され、ソワソワ…イライラ…。
 「坐禅なんて…」と言う前に、5分だけ静かに坐ってみましょう。【一寸坐れば一寸の仏】。「ありのまま」を受け止めて自分の中の仏さまに出会えるはずです。
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