◎平成17年5月

 万事うまくいっているときには全く気付かなくとも、ふと壁にぶつかると自分の至らない部分に気付かされることがあります。
 自分に勢いのある時、万事順調な時には、自らの欠点や短所など気にも留めず、調子に乗って突き進んでしまうことはないでしょうか?勢いにまかせて周りを見失う。欲望に振り回される。自分が特別な人間と錯覚し、弱いものが見えなくなる。
 大きな過ちを犯す前に、勢いに乗じて手遅れになる前に、順調で居心地が良い時こそ、我が身を点検する必要があるのかもしれません。
 お出掛け前、鏡を見ながらファッションチェックをするように、常々自分自身の言動や振る舞いを、客観的に見つめていくことが大切なのです。
 禅語に曰く【勢い、使い尽くすべからず】。

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