◎平成17年9月

「脚下照顧」(きゃっかしょうこ)=「足もとを見よ」と禅語では教えます。いたずらに外や遠くの物を追い求めるのではなく、まずは一番身近な所から積み重ねていこう!という意味です。これを転じ、履物を揃えることによって、私たちの心をも整えていくことを教えます。
 温泉旅館に行きますと、総じてお風呂場入口のスリッパはバラバラです。温泉に泊まりに来た開放感を差し引いても、おそらくその方の自宅の玄関も、履物がバラバラなのではないか?と感じさせます。
 客人として他の家を訪れた時、バラバラの履物とピシッと揃った履物、どちらが気持ち良く感じられるのでしょうか?朝出掛けるときに、揃った履物とバラバラの履物、どちらを履くのが気持ち良いでしょうか?
 まずは身近な所からの積み重ね。自らの心を整えると思い、今日から玄関の履物を揃えること、始めてみませんか??

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