◎平成20年7月


 混雑時の山手線に乗った時のことです。ホームにいる駅員さんが「このへんで、扉を閉めさせていただきます」とアナウンスをしました。「ドア閉まりますっ!」と強い口調で言われるよりも、ほんわかした気持ちになりました。列車の安全運行のためとはいえ、キツイ口調で言われるのはあまり良い気持ちがしないものです。
 普段の生活を顧みても、「〜してあげる」・「〜してやる」という時は、心のどこかに傲慢で威張ったような想いが秘められている時です。「してもらった」側は、あまり良い気持ちではないはずです。
 乱用による敬語の乱れも指摘されていますが、同じ事をするにしても「〜させていただく」の思いで事をなす。自分自身の心を、控え目で謙虚に保つことができるのではないでしょうか?
 ご先祖様に対して、謙虚な気持ちをもって「供養させていただく」8月のお盆にしていただけたらと思います。
 
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