◎平成22年3月


 春のプロ野球キャンプシーズン、とある投手がフォーム改造に取り組んでいました。最初に自分のフォームをビデオ撮影し、画面に映る自分を見つめながら、何度も何度も見返していました。体に染みついたものを矯正して行くには、相当な苦労と、決断への勇気が必要だったものと思います。
 誰しも自分自身がかわいいものです。自分のクセや悪い部分には、なるべくなら目を向けたくはありません。考え方や立ち振る舞いも、自分が良いように、自分が楽なようにと、行動を積み重ねて行きがちです。しかし、勢い余ると、自分自身を客観視することが出来ずに、ズルズルと好き放題の生き方をしてしまいます。
 私たちの多くはプロのスポーツ選手ではありませんが、どんなにかわいい自分自身でも、時には立ち止まり、勇気をもって、自らの「生活フォーム」をよく見つめ直すことが、より良き人生のために必要なことではないでしょうか?
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