◎平成23年1月


 県曹洞宗青年会会合の控室でのこと。みんなが部屋を出た後に、先輩の和尚さまが、メンバーが頂いたお茶碗と菓子皿を机の上で集め、お盆の上に片付ける姿を目にしました。傍らで着替えをしていた私は、ハッとさせられ、そのお手伝いをいたしました。事後、先輩の姿を手本として、いろいろな場面で心掛けるようにしています。
 道元禅師さまは、
「人の心に元より善悪はない。善悪は縁に従って起こる。善縁に会えば良くなり、悪縁に近付けば悪くなる」とお示しになっています。先輩の姿は私にとって《善縁》であり、僧侶として、またひとりの人間として、少しだけ仏さまの生き方に近付けたかな?と思います。願わくば、私の姿が他の青年僧に影響を与えることができたら良いな…とも思います。
 《善縁》に出会って自らを省みることも大事。そして、自らが《善縁》の出発点になることもまた大事。
 さぁ! あなたができることは何でしょうか?
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