◎平成25年1月


 副住職も「不惑」を迎えました。10年前と比べると、体力的な衰えも少しづつ感じています。変化があったのはそれだけではありません。今までは先輩の指導にただついていけばよかったものが、だんだんと逆の立場になり、後輩に指導することがあったり、時に組織のリーダーとして責任ある立場に置かれたりと、若い頃には感じなかった辛さを、身を持って感じるようになりました。今までの経験や知識が通用せずに、乗り越えるべき壁を感じることもありますが、「これも、自分自身の肥やしになるはずだ!」とポジティブに受け止めております。
 樹木の年輪も、四季の移り変わり=成長と停滞があるからこそ刻まれるものです。順風満帆ばかりが人生ではありません。時にうまくいかずに思い悩むこともあるでしょう。一足飛びに幹を太らせようとしても密度が薄くなるだけ。大切なのは、目の前のことに一つ一つ丁寧に取り組んでいくこと。皆様の1日1日が、人生の年輪ならぬ【日輪】につながっています。

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