◎平成26年9月

 どこかへ出掛ける時、多くの方が身だしなみのチェックをなさることと思います。服装に乱れんはないか?髪型は整っているだろうか?女性の方であれば、お化粧のチェックも欠かせないでしょう。しかし、どんなに大きな鏡をもってしても、そこに映るのは外見のみ。心の中を映し出すことはできません。
 では、鏡に映らない心を点検するにはどうしたら良いでしょうか?仏さまの前で…ご先祖様の前で…心静かに手を合わせると、自分のことが客観的に見えて参ります。お寺の本堂やご家庭のお仏壇、ご先祖のお墓は、心の鏡としての場所と言えるでしょう。
 私たちの心はワガママで、居心地の良い方へとひとり歩きをします。濁ったり、尖ったり、知らぬ間にその形を変えてしまいます。変形したまま固まる前に、ファッションチェックと同様、折に触れて意識的に見つめ直す心掛けが大切ですね。


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